2021年から国家資格になった賃貸不動産経営管理士の資格ですが、2021年度の受験者数は大幅に増加し、併せて合格者数も大幅に増加したようです。
全国賃貸住宅新聞によると、2021年の賃貸不動産経営管理士の合格者は初めて1万人を超えました。そして、難易度は変わらないものの、合格率は31.5%と2020年の3割を切った29.8%からはやや上がりました。
合格点は50点満点中40点(8割)と高く、基本的な問題が多かったそうです。そのため、今年は簡単な問題を取りこぼしたり、ケアレスミスをしてしまうと、その時点で合格は厳しいものとなってしまったようです。
以下過去5年間における賃貸不動産経営管理士試験のデータです。
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 全体合格率 |
---|---|---|---|---|
2017年 | 17,532 | 16,624 | 8,033 | 48.3% |
2018年 | 19,654 | 18,488 | 9,379 | 50.7% |
2019年 | 25,032 | 23,605 | 8,698 | 36.8% |
2020年 | 29,591 | 27,338 | 8,146 | 29.8% |
2021年 | 35,553 | 32,459 | 10,240 | 31.5% |
賃貸不動産経営管理士が人気資格となった理由は?
賃貸不動産経営管理士が国家資格に!
不動産資格 | 受験者数 |
---|---|
宅地建物取引士(2021年) | 209,749人 |
賃貸不動産経営管理士(2021年) | 32,459人 |
管理業務主任者(2020年) | 18,997人 |
マンション管理士(2020年) | 14,486人 |
不動産鑑定士・短答式(2021年) | 1,709人 |
データは、2021年と2020年度になりますた、賃貸不動産経営管理士は受験者数の大幅増加により、宅地建物取引士の次に受験者数が多くなった資格です。
これだけ賃貸不動産経営管理士の資格が人気を博している理由としては2つ。まずは国家資格となったことで、資格としての価値が一気に上昇したこと。
国家資格を持っているということで、就職が有利になったり、働いている会社での給与や待遇が上がったりすることがあるからです。
業務管理者の設置が義務化されたこと
もう一つは、2021年6月15日付で施行された、「賃貸住宅管理業適正化法」の影響です。管理戸数200戸を超える業者に対し、業務管理者の設置を義務化し、営業所または事務所ごとに1人以上の業務管理者の設置を義務付けたからです。
この業務管理者の設置義務により、管理を専門とする賃貸不動産経営管理士の需要が一気に膨らんだのです。というのも、大手の管理業者は、1社で賃貸物件を10万戸を管理している会社もあるので、大手は自社の社員はもちろん、外部からも賃貸不動産経営管理士を募集しなければなりません。
今後も需要は拡大するか?
結論から言うと、イエスです。
理由としては、一時に比べると、土地単価の上昇、そして建設費や木材費の上昇により、賃貸マンションの建設ラッシュは落ち着きました。
ただ、不動産の投資先として、依然賃貸マンションが主流であり、さらに今後増加が見込まれる相続対策として、賃貸マンションの建設がストップすることがないからです。
また、コロナが落ち着けば外国人の流入も再び増加する見通しです。そうなれば、再び賃貸マンションのニーズが増えることは間違いないでしょう。
兎にも角にも、知識の研鑽やキャリアアップなど、とっておいて損のない資格なので、早めに取得しておいたほうがよい資格です。
【不動産資格】宅建の次に人気な賃貸不動産経営管理士、合格してキャリアアップにつなげよう!
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