不動産売却

マンション売却の管理費・修繕積立金|日割り精算・滞納・値上げ

マンション売却時の管理費・修繕積立金・滞納・値上げ予定の確認
SPGメディア

マンションを月の途中で売ると、引渡し後も売主の口座から管理費や修繕積立金が落ちることがあります。誰が何日分を負担するかは売買契約で、誰の口座から何月分を払うかは管理組合の請求明細で確認します。この二つを照合すると、決済日にどちらがいくら渡せばよいかが分かります。

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売却月の管理費・修繕積立金を日割りする方法

まず契約書の「管理費等の精算」「収益の帰属・公租公課等の分担」などの条項と特約を見ます。引渡し当日をどちらに含めるか、暦日数で割るか、1円未満をどう処理するかを、精算書を作る仲介担当者とそろえます。

11月19日に引き渡す場合、売主と買主はいくら払う?

以下は架空の例です。11月は30日間。管理費は月10,000円、修繕積立金は月15,000円で、11月18日までは売主、19日からは買主が負担すると合意しました。売主は18日分、買主は19日から30日までの12日分です。

11月分の精算明細(記入例)
費目と月額日割り後の負担額
管理費
月10,000円
売主 6,000円
買主 4,000円
修繕積立金
月15,000円
売主 9,000円
買主 6,000円
合計
月25,000円
売主 15,000円
買主 10,000円

買主分は25,000円 × 12日 ÷ 30日 = 10,000円。31日の月を実日数で計算する契約なら分母は31です。日額を先に丸めると差が出るので、端数は合意した段階で処理し、売主分と買主分の合計が月額と一致するか確かめます。

同じ日割りでも、お金を渡す向きは変わる
管理組合への支払い売主・買主間の精算
売主が11月分を全額支払済み買主 → 売主へ10,000円。買主の12日分を売主に戻します。
買主が11月分を全額払うと確認済み売主 → 買主へ15,000円。売主の18日分を買主に渡します。
管理組合が双方に負担額どおり請求別途の受け渡しは0円。請求額と精算書を照らし合わせます。

決済後もしばらく売主が住む場合は、所有権移転日と鍵を渡す日が分かれます。管理費・修繕積立金をどの日から買主負担にするか、光熱費と分けて特約を確認してください。決済後に売主が住み続ける「引渡し猶予」の費用と決め方

売却後も引き落とされたら、何月分かを確認する

通帳の「11月27日」という表示だけでは、11月分か12月分かは判断できません。前払い・当月払いの違いに加え、所有者変更届と口座振替の手続きに時間差が生じることがあります。売主が管理会社に尋ねるなら、次の聞き方で整理できます。

先ほどの例で、売主が12月分25,000円も全額立て替え、管理会社から返金されないことが確認できた場合は、精算書を「11月分の日割り10,000円」「12月分の立替25,000円」の2行にします。買主から売主へ渡す合計は35,000円です。

管理会社が売主に返金する分まで買主から受け取ると、売主は二重に受け取ることになります。切替月が未確定なら、決済時は確認できた分だけを記載し、後日の差額を誰がいつ精算するかを書き残しましょう。東急コミュニティーの案内でも、届出時期と引落しの例を確認できます。

これまでに払った修繕積立金は返ってくる?

修繕積立金は外壁や屋上防水、共用設備などの計画的な修繕に備えて管理組合が積み立てるお金です。管理費は清掃、共用部の電気代、管理員の人件費など日々の運営に使われます。どちらも、退去日を伝えれば個人に払い戻される預け金という扱いではありません。

通常の住戸売買では、大規模修繕の直前に売っても、これまで納めた積立金を管理組合から取り戻すことはできません。国土交通省の標準管理規約(単棟型)第60条第7項も、納入済みの管理費等について返還・分割を求められないとしています。標準管理規約はひな型なので、手元のマンションの管理規約も確認してください。国土交通省「マンション標準管理規約」第60条(PDF)

管理費・修繕積立金を滞納したまま売却できる?

滞納があっても直ちに売却できなくなるわけではありません。ただし、区分所有法第7条第1項・第8条により、管理組合は同項の対象となる滞納管理費・修繕積立金を、新たな所有者である買主(特定承継人)にも請求できます。売主と買主が「売主が払う」と取り決めても、それだけで管理組合から買主への請求を防げるわけではありません。e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」

  1. 契約前に、対象住戸の未納額を取り寄せる。 管理会社(自主管理なら管理組合)に、何月分の管理費・修繕積立金か、基準日と内訳を確認します。報告書の「管理組合全体の滞納額」は売主一人の滞納額とは別です。
  2. 決済日時点の完済額と支払方法を決める。 規約に基づく遅延損害金や督促費用の有無を確認します。売買代金から支払う合意なら、送金先・金額・送金担当者を決済明細に記載します。
  3. 送金後、対象月の残高がゼロか確認する。 振込控えを残し、管理会社に対象月への入金反映を確認します。証明と通帳の数字が合わないときは、対象月を突き合わせます。請求範囲に争いがある場合は契約前に弁護士へ相談してください。

駐車場・駐輪場などの使用料は、個別の利用契約や規約を確認します。売主の駐車場契約を買主が引き継げるか、解約の締切はいつか、最終月の日割りがあるかを管理費とは別に照会してください。

値上げ・大規模修繕の一時金は、買主にどう伝える?

「来年は上がるらしい」と聞いたときは、総会の議案書と議事録を見比べます。議案書は話し合うための提案、議事録は採決の結果を確認する資料です。最初に読むのは、対象住戸の金額・適用月・決議の有無です。

資料の状態別に見る、買主への伝え方
手元の資料確認すること・伝え方
総会で値上げを可決議事録・通知で現行額、新額、何月分から変わるかを確認。引落月と適用月も区別します。
理事会・総会で検討中「増額案が出ており、金額と時期は未決定」と、資料の日付を付けて伝えます。
長期修繕計画に将来額がある計画上の試算か、段階的な増額まで決議済みかを確認。最新の議事録・規約・徴収表を照合します。
大規模修繕の一時金を徴収総額とその住戸の負担額を区別。徴収対象者を決める基準日、納期限、分割の有無を決議書で確認します。

一時金の決議後、納期限の前に売却する場合は、管理組合が誰に請求するかを確認したうえで、売主・買主のどちらが最終的に負担するかを契約書に記載します。月額の管理費と同じように自動で日割りすると、決議内容と食い違うことがあります。

大規模修繕の工事予定だけでは、各戸の追加負担は分かりません。積立金残高、予定工事費、管理組合の借入金の有無を最新の決算書と長期修繕計画で確認します。売出し後に総会があった場合は、入手した結果を仲介会社へ渡し、買主への説明を更新します。

売主のチェックリスト|売出し前から決済後まで

マンション売却時の管理費と修繕積立金を確認する順番:金額、滞納・値上げ予定、決済時の精算を示す図
管理費・修繕積立金を確認する3段階。タップすると拡大できます。
確認する時期と手元に残す資料
時期やること
売出し前管理規約と使用細則、直近の総会議事録、長期修繕計画をそろえる。管理に係る重要事項調査報告書の取得方法・費用は仲介会社に確認。
契約前報告書の基準日、対象住戸の月額と滞納額、値上げ・一時金の決議を確認。基準日より後の変更は追加で照会。
決済直前精算書の対象月・既払額を口座明細と照合し、契約の負担開始日と支払先を確認。管理組合への滞納の支払いと、当事者間の日割りを別の行にする。
決済後所有者変更届などの提出を確認し、売主の最終引落しと買主の初回請求を照合。返金・追加精算があれば明細に記録。

仲介会社が管理会社から取り寄せる「管理に係る重要事項調査報告書」は、宅地建物取引士が買主に説明する「重要事項説明書」を作るための資料の一つです。書式や記載範囲は管理組合・管理会社によって異なります。ほかの売却書類と一緒に準備するなら、不動産売却の必要書類一覧とチェック表も使えます。

マンション売却の管理費・修繕積立金でよくある質問

先に引っ越して空室になったら、管理費は止まりますか?

一般に、空室になっても区分所有者としての負担は続きます。売主と買主の費用分担は、退去日と決めつけず、契約で合意した精算基準日で確認します。

調査報告書の値上げ欄が空欄なら「予定なし」と伝えてよい?

空欄だけでは判断できません。資料の作成日以降に決議がないか、管理会社や管理組合に照会します。回答が間に合わなければ「○月○日時点で照会中」と伝え、回答を受けたら買主と共有します。

引渡し日が延期になったら、何を計算し直しますか?

引渡し日を負担の切替日とした契約なら、新しい日付に合わせて双方の日数と精算額を更新します。月をまたぐときは、翌月分の請求先と口座切替時期も確認し、当日は更新後の精算書を使います。

管理費等の精算が決まったら、仲介手数料やローン返済を含めて、決済日に手元へ残る金額を確認できます。不動産売却の手取りを計算する方法

根拠資料・編集情報

2026年11月4日確認。不動産エキスパート編集部(SPG MEDIA)が公的資料と管理会社の案内をもとに、精算明細・問い合わせ文例を作成しました。編集にAIを使用しています。掲載金額は計算方法を示すための仮定で、実在の取引や相場を示すものではありません。運営者情報・編集方針

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