不動産売却

不動産の仲介と買取はどちらがいい?価格・期間・手取りの違い

仲介と買取はどちらがいい?価格・期間・手取りを比較
SPGメディア

不動産エキスパート|売却方法の比較ガイド ※この記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。

「できれば高く売りたい。でも、いつ売れるか分からないのは困る」。不動産の売却では、この2つの希望がぶつかります。仲介と買取は、売却価格だけでなく、時間と取引条件をどう考えるかで向き・不向きが変わります。

家・マンション・土地の売却で迷う方に向けて、価格・入金までの期間・手元に残る金額を比較します。最後には、査定担当者にそのまま聞ける6つの質問も用意しました。

結論:高値を狙うなら仲介、期限と手間を優先するなら買取を検討

仲介は市場から買主を募り、高い価格を目指せますが、売れる時期は確約できません。買取は不動産会社などが買主となり、条件がまとまれば売却予定を組みやすくなる一方、再販売などを見込んだ価格が提示されます。迷う場合は、仲介の想定成約価格と、直接買取の提示価格・適用条件を並べるのが出発点です。

不動産の仲介と買取は何が違う?

仲介は「買主を探してもらう取引」、直接買取は「買取会社そのものが買主になる取引」です。似た言葉でも契約相手が違うため、手数料・販売活動・引渡し条件の見方が変わります。

同じ項目を、左の「仲介」と右の「直接買取」で比べられます。

比較項目仲介不動産会社の直接買取
買主主に一般の個人・法人を探す買取会社が直接買主になる
売却価格市場で購入希望者を募る。希望価格で売れる保証はない再販・修繕・保有コストや事業利益を織り込むため、仲介の想定成約価格を下回りやすい
売却までの期間内覧・条件交渉・買主の融資などで前後する買主募集を省けるため短縮しやすい。調査・社内審査・資金準備次第
内覧・広告写真公開や内覧対応が発生しやすい不特定多数への広告・内覧が不要な場合が多い
仲介手数料仲介によって売買契約が成立した場合、合意した報酬が発生会社との直接取引なら原則不要。仲介会社が入る買取は別
不具合・残置物状況説明、修理や契約条件の調整が必要現況買取に対応する会社もあるが、対象・免責・撤去範囲は要確認
重視したいもの価格の可能性、販売先の広さ期限、手間の少なさ、条件の見通し

サービス内容は会社・物件・契約によって異なります。買取でも、買主の現地調査や室内確認は必要です。

「仲介=取引を取り持つ方法」「買取=不動産会社が買うこと」なので、仲介会社を通じて買取会社へ売る取引もあります。この記事では、手数料の違いが分かるよう、仲介による売却と「買取会社との直接契約」を中心に比較します。広告の「買取」という言葉だけで手数料の有無を判断しないでください。

仲介・買取それぞれに向いている人

仲介を優先しやすい人
  • 売却期限に比較的余裕がある
  • できるだけ高い価格を目指したい
  • 室内の写真公開・内覧に対応できる
  • 売り出してから反応を見て価格を調整できる
買取も並行検討したい人
  • 住み替えや相続整理で期限がある
  • 頻繁な内覧・広告を避けたい
  • 建物の不具合や残置物が多い
  • 現況のまま売る条件を明確にしたい

ただし「雨漏りがあるから必ず買取」「築年数が古いから仲介は無理」と決める必要はありません。買主がどう使うか、土地としての評価が高いか、建物の調査結果はどうかで選択肢が変わります。状況別には、不具合のある中古住宅の売却、古家付き土地を解体するかの判断も参考になります。

価格の違い|買取が安くなりやすい理由

買取会社は、購入後の修繕・再販売にかかる費用や、売れるまで保有するリスク、事業利益を見込んで価格を決めます。そのため、仲介で一般の買主に売る場合より、提示価格が低くなりやすい傾向があります。

ただし、「買取は仲介の何割」と一律に計算すると、判断を誤ることがあります。比較したいのは、仲介会社の高めの査定額ではなく、売却期限と物件の状態を踏まえた想定成約価格です。そこから売主負担の費用を引き、買取の提示額・負担条件と並べましょう。

また、解体・修繕・片付けの負担がどちらにあるかで、同じ売買価格でも手元に残る金額は変わります。下の手取り試算では、売買代金の差と、費用を引いた後の差を分けて確認できます。

売却期間の違い|「契約日」と「入金日」を分けて考える

仲介は買主を探す時間が必要です。野村不動産ソリューションズの売却案内では、通常の販売活動に1〜3か月程度、買主決定から残代金の受領までさらに1か月ほどという目安を示しています。一社の案内上の目安で、全国平均や成約保証ではありません。査定前の準備や、相続・測量などの調整期間も別に考えます。

仲介|買主を探す期間がある

査定・売出準備 → 広告・内覧・条件交渉 → 売買契約 → 買主の融資・決済準備 → 残代金入金

直接買取|買主募集を省ける

査定・物件調査 → 買取価格と条件の合意 → 売買契約 → 決済準備 → 残代金入金

直接買取でも、所有者の確認、境界調整、抵当権の抹消、買主側の資金準備が終わらなければ決済できません。「最短○日」という広告は、査定回答までなのか、売買契約までなのか、残代金の入金までなのかを確認しましょう。

たとえば「3か月後に住み替え先の代金を払う」なら、3か月後の契約を目指すのでは遅い場合があります。担当者には「○月○日までに残代金の受領が必要です」と伝え、仲介で買主を探せる期間と、買取に切り替える判断日を決めておくと動きやすくなります。

仲介と買取の手取り比較|3,000万円の試算

価格差がそのまま手元に残るお金の差とは限りません。例として、仲介で3,000万円の成約、直接買取で2,850万円の提示を受けたケースを比べます。以下は個人が自宅を売り、売買代金に消費税がかからない場合を想定した架空例です。買取率や相場、当社の成約実績を示すものではありません。

左が仲介、右が直接買取の試算です。

項目仲介で成約した例直接買取の例
売買代金3,000万円2,850万円
仲介手数料(税込)105万6,000円(上限額の計算例)0円(買取会社との直接契約を仮定)
手数料差引後の金額※最終手取りではない2,894万4,000円2,850万円
この段階の差44万4,000円。売買代金の差150万円とは異なる

仲介手数料の上限例:(3,000万円×3%+6万円)×1.1=105万6,000円。売主と媒介業者の契約で実際の手数料は決まります。800万円以下の宅地・建物の仲介には、事前の説明・合意などを前提に税込33万円を上限とする特例があります。どちらの例も、税金・印紙・登記・住宅ローン完済・修繕・片付け・引越しなどの費用は含みません。

この表は、まず仲介手数料の差だけを比較したものです。最終的な手取りは、ほかの売主負担費用、ローン完済額、精算金の受払いを反映し、売却後に納める税金も見込んで確認します。売買代金の一部として受け取る手付金を、もう一度足さないよう注意してください。

「仲介のほうが150万円高い」と判断する前に、修繕や測量、残置物撤去、引渡し時期を比較しましょう。買取側にも契約上の追加条件や、設備・残置物の取り扱いがある場合があります。詳しい費用の見落としは不動産売却の手取りシミュレーションにまとめています。

買取を選べば差が小さくなる、という意味ではありません。同じ仲介3,000万円に対し、直接買取が2,400万円なら、手数料差引後の差は494万4,000円です。先ほどと同じ追加保有費用48万円を差し引いても、比較上は仲介側に446万4,000円の差が残ります。こちらも架空例です。買取価格が違えば判断も変わるため、実際の提示額で置き換えてください。

仲介査定と買取見積もりで確認する6項目

金額の前提と売主の負担をそろえて比較しましょう。査定額の読み方は査定額・売出価格・成約価格の違い、依頼方法の選択は媒介契約3種類の比較で詳しく確認できます。

迷ったときの進め方は「相場確認→両案比較」

① 仲介で売る場合の相場と目標期限を決める

最初に国土交通省の不動産情報ライブラリなどで過去の取引価格を確認し、立地・面積・築年数・建物状態を踏まえて複数社に査定根拠を尋ねます。査定額が高い理由を説明できるかが大切です。

② 直接買取の条件を複数社で確認する

買取価格の大小だけでなく、「どこまで現況のままでよいか」「売主負担の工事はあるか」「決済日をどこまで約束できるか」を確認します。条件が違う見積もりは、同じ金額でも価値が違います。

③ 売れなかった場合の切替ラインを先に決めておく

例として「まず一定期間は仲介で反応を確認し、期限が迫ったら買取を再比較する」という選び方もあります。ただし途中で提示条件や買取価格が変わることがあります。買取の提示額が将来も有効とは限らないため、有効期限と再査定条件を確認しておきましょう。

「即時買取」と「買取保証」は別の選択肢

即時買取は、最初から買取会社への売却を進める方法です。「即時」という名前でも、申込み当日に入金される意味ではありません。買取保証は、一定期間は仲介で販売し、売れなければあらかじめ定めた条件で買い取る仕組みです。

買取保証では、保証価格だけでなく、対象物件、仲介で販売する期間、価格変更の条件、必要な媒介契約、保証が適用されない場合を確認します。たとえば野村の仲介プラスの買換保証にも、媒介契約や物件について利用条件があります。「売れなければ必ず今の査定額で買ってくれる」と思い込まず、保証書・契約書を確認しましょう。

ローン・境界・相続など、物件別の注意点

仲介と買取のよくある質問

買取なら必ず仲介手数料が無料ですか?

買主の不動産会社と直接売買契約を結ぶのであれば、媒介業者がいないため通常は仲介手数料は発生しません。ただし、仲介会社の紹介で買取会社に売る取引では手数料が発生することがあります。誰が仲介に入るのか、媒介契約があるのかを確認してください。

買取は必ず仲介より安くなりますか?

買取会社は再販売コストや事業リスクを考えて価格を提示するため、仲介の想定成約価格より低く提示されやすい傾向があります。ただし仲介でも値下げや売主負担の工事が必要になることがあります。実際の見積もりと費用を比べない限り、手取りの差は確定しません。

買取なら建物の不具合を説明しなくてよいですか?

いいえ。「現況渡し」は、手を加えずに引き渡す条件であり、責任がすべて免除される意味ではありません。雨漏り、シロアリ、配管の不具合、越境など、知っている事情は書面に残してください。民法572条では、責任を負わない特約があっても、知りながら告げなかった事実については免責されないとされています。免責の対象・期間・例外は契約ごとに確認します。

仲介で売り始めた後に買取へ変更できますか?

選択肢としてはありますが、媒介契約の種類・期間・解除条件、すでに進んでいる交渉や購入申込の状況によって扱いが変わります。仲介会社と媒介契約書を確認してから切り替えましょう。

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査定は「高い数字」より、売り方の説明を比べる

仲介と買取を検討する際は、査定金額の根拠、担当者の販売計画、売主が負担する費用を並べて確認しましょう。以下は売却相談先の一例です。成約価格や成果を保証するものではありません。

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本記事は、査定額を競わせること自体を目的にせず、売主が「価格・期限・負担範囲」を同じ条件で比較できるように構成しています。運営主体と制作方針は運営者情報・編集方針をご覧ください。

参考にした公的資料・公式案内

情報確認日:2026年11月7日。期間・価格・諸費用は物件と契約内容により異なります。法律・税務・登記の個別判断は宅地建物取引士、税理士、司法書士等に確認してください。

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